No.0001
発行日1999年03月09日

1、Vini d'Italia 1999年度版発売

Vino dell'anno(ワインオブザイヤー)Cantina dell'anno(ワイナリーオブ ザイヤー)Enologo dell'anno(エノロゴオブザイヤー)の3つのカテゴリーが追加 される。

2、第33回Vinitaly

年に一度のイタリアワイン博覧会は4月8日より12日まで。

3、Mazzeiに続き、Castello di Amaが大きく変化

Castello di Ama のキャンティクラシコリゼルバのラインナップに変化の兆し。


vinid'Italia1999

1、Vini d'Italia 1999年度版発売

1昨年末ガンベロロッソ社編集のイタリアワイン年鑑「Vini d'Italia」1999年度版が 発売された。今回で12年目を迎える本誌は今年も内容が膨らみ、1536の蔵元(昨年は 1392)、10120種のワイン(同8501)が紹介され、154種のワインに最高点のトレヴィ ッキエーリ(3つのグラスマーク)を与えている。 

インターネットの同社のホーム ページ(http://www.gamberorosso.it/)では昨年末より99年度のトレヴィッキエーリ が紹介されていたが、毎年毎年増加の一途であるトレヴィッキエーリに関しては、イタリア全土のワイン品質の向上のせいなのか、トレヴィッキエーリをとりやすい造り をする蔵元が増えたのか、さまざまな意見が聞かれるところである。(本書のはじめ にはには、このことについての説明も書かれている。扱うワイン数が飛躍的に増え、割合でいうと以前より厳しくなっているということなのだが...) 今回特に目を引くのは、トレヴィッキエーリの評価に加えて3つの新しい栄誉を創設したことである。

その年のテイスター達から最も高い評価を受けたワインに贈られる "Vino dell'anno"(ワインオブザイヤー)、最も評価の高かったワイナ リーに贈られる"Cantina dell'anno"(ワイナリーオブザイヤー)、そ して最も評価の高かった醸造家に贈られる"Enologo dell'anno"(エノロゴオブザイ ヤー)である。 

Vini d'Italiaという本は少数のワインジャーナリス トによる評価本ではなく、より広い視野にたったイタリアワインのカタログ的な存在である。そのため評価も単純に3段階で評価するにとどまり、それ自体を主目的にしていないことがうかがえる。今回の3つの栄誉が創設されたことにより、イタリアワイン業界の中での高い信頼に基づき、更にジャーナリズムとしての地位を確固たるものにすることになるだろう。


 

"Vino dell'anno"
第1回目の"Vino dell'anno"には"Sammarco"で有名なトスカーナの作り手、カステッ ロ・ディ・ランポーラ"CASTELLO DI RAMPOLA"が昨年リリースした新しいワイン「ラ ・ヴィーニャ・ディ・アルチェオ96」"LA VIGNA DI ALCEO"に与えられた。 「カベルネ・ソーヴィニョン/プティ・ヴェルドットによって造られたこのワインは、テイスティングをした関係者によるスタンディングオベーションを引き起こした。 ルカ・ディ・ナポリ、マウリツィア・ディ・ナポリ夫妻が醸造家マッシモ・ジャコマ タスキをスーパーヴァイザーに迎えて完成させた。」Vini d'Italia1999より このワインは今回がファーストリリースであり、生産量も少ないため、現在では殆ど入手不可能な夢のワインになっている。実際、昨年のヴィニタリーでもランポーラのブースにはこのワインが全面的に飾られていた。


 

"Cantina dell'anno"
"Cantina dell'anno"の栄えある第1号に輝いたのはシチリアの若き作り手ラ・プラ ネタ"LA PLANETA"であった。日本でも一昨年くらいから紹介され、このシチリアの作 り手のシャルドネイのファンは数多い。このワイナリーは95年に生まれたばかりの若 いワイナリーで、中心になって会社を引っ張るフランチェスカ・プラネタとアレッシオ・プラネタの兄弟は2人の年齢を合計しても60才に満たない若者たちである。醸造 家カルロ・コリーノはシチリアという古代の地で、まるで魔法でも使ったのかと思わ せるようなすばらしいワインを造りだした。今年はChardonnay96がトレヴィッキエー リ、Alastro 96, La Segareta Bianco 97 もドゥエヴィッキエーリ(カップ2つ)をとるなど高い評価 を得、特にこの若いワイナリーの将来性に高い評価が与えられた格好となっている。


 

"Enologo dell'anno"
はじめての"Enologo dell'anno"はピエモンテの名手GAJAの醸造を担当する???? が獲得した。決定理由についてはVini d'Italiaにもその詳細は紹介されていない。 しかし、この栄誉が、アカデミー賞でいう「功労賞」的な存在であるとは思えないので、今後の経過を見ていきたい。


 

2、第33回Vinitaly

  毎年開かれているワインの祭典「ヴィニタリー」が今年もヴェローナのFiera(見本市 会場)で行われる。今年で33回目を迎え、参加社も恐らく5000程度にはなると予想さ れている。4月8日より12日までの5日間に渡って開催されるが、はじめの4日間は関係 者のみ、残りの2日間は、入場料さえ払えば一般人でも入場することができるので、 この時期イタリアに旅行する予定のある人は、ぜひ訪れるといいかもしれない。ただし、この期間ヴェローナとその近郊の町のホテルは殆ど満室状態なので、ヴェネチアなどから出かけることになると思う。会場は昔の晴海展示場のような形態で、広い敷 地に倉庫状の建物がいくつか建っている。それぞれが州ごとに分類されていて、各州 からの参加者がブースを出してテイスティング、商談等を進めている。世界各国から何万人ものバイヤーやレストラン関係者が集まり、イタリアワインのインターナショナルな一面が理解できる。毎年いろいろな新しい話題がここから提供され、世界に広がっていく。今年はどんなスターが生まれるのか。


 

3、Castello di Amaのキャンティクラシコリゼルバのラインナップに変化の兆し

1995年のヴィンテージからアマのキャンティクラッシコ「ベッラヴィスタ」「ラ・カ スッチャ」の2アイテムの価格が大幅に上昇した。94年ヴィンテージまでは小売り価 格で5000円前後であったのが、今年は2万円に膨らんでいる。さらにこのメーカーの 最も高級ワインであるヴィーニャ・ラッパリータ・メルローも値上がりし、全て2万 円均一となってしまった。殆ど一般で売られないかもしれないということだが、あま りの法外な値段に疑問が残った。先日、日本に来日していたカステッロ・ディ・アマ 社の営業の人に、あるリストランテで偶然会ったので、この疑問をぶつけてみた。彼の説明によると、95年ヴィンテージのみ特別な作りをした、ということとらしい。96 年はそういうことがなくノーマルになるので、95年は特にプレミアヴィンテージだと いうのだ。

しかし、これはまさに僕が以前から懸念していたイタリアワインのシャト ー各付け志向の現れではないかと思うのだ。昨年、やはりトスカーナの老舗の蔵元で あるカステッロ・ディ・フォンテルートリ社がマッツェイと社名を変え、キャンティ クラッシコのラインナップをがらりと変えた。そしてあのコンチェルト(サンジョベ ーゼ、バリック)を廃止してそのブドウをつぎ込んだキャンティクラッシコリゼルバ 「カステッロ・ディ・フォンテルートリ」を世に送りだしたが、値段は定価7000円であった。

日本のマーケットは果たしてこのような動きに対してどのような反応を示す のであろうか。僕は少なくとも歓迎しない。「ベッラヴィスタ」「ラ・カスッチャ」「ヴィーニャ・ラッパリータ・メルロー」3 本セットで6万円という代物を、買って飲んだ人がいたならぜひその印象を教えていただきたい。これからのトスカーナワインを占ううえで非常に重要な3本であることは間違いないであろう。

 

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